
最近、生産設備を増やした影響か、エアーの圧力が足りない場面が増えてきまして…
今はインバータ制御のスクリューコンプレッサーを使用しているのですが、これから増設する場合のアドバイスをしてもらえますか?

その状況ですと、同様のスクリューコンプレッサーの台数を増やすだけでは最適な運用とはいえません。
使用状況に合わせた構成に見直すことが重要です!

確かに、工場の負荷が大きい時はインバータ制御させる必要がないのでこれ以上インバータ機を導入するのも無駄な気がします。
エアー不足も電気代も一緒に解決できる方法はありますか?

最適な方法があります。
ベース機と補助機の役割を分けて運用することで、安定供給と省エネを両立できますよ。
実際の事例も交えてご紹介します!
コンプレッサー選定で現場が悩みやすいポイント
設備増設や稼働変化に対して、コンプレッサーの見直しは後回しになりがちです。
その結果、エアー不足や電気代の増加に悩まされるケースが多く見られます。結論としては、「工場全体の使用状況に合わせた構成設計」が必要です!
よくある困りごととその原因
- コンプレッサーを増設したのに圧力が安定しない
→機種や制御方法が合っていないため、供給が不安定になる - 電気代が想定以上に増えている
→インバータ制御機でも負荷が多い時間帯はフル稼働しており効率が悪い - どの機種を選べばよいか分からない
→ターボ・スクリューなどの特性理解が不足している - 増設後もトラブルが減らない
→コンプレッサー増設に合わせたエアー配管の見直しができていない、エアードライヤー等の付帯設備が追いついていない
見落とされがちなポイント
- コンプレッサー単体ではなく「システム全体」で考える必要がある
- コンプレッサーを増設した場合は流量が増えるので配管口径を大きくする必要がある

コンプレッサーは“台数”ではなく全体の“構成”で考えることが重要です!

確かに、今まではその場しのぎで増やしてきた感じがあります。
コンプレッサーを増設した場合も、配管は特に見直しできていなかったです。
ターボコンプレッサー+インバータ制御で安定供給と省エネを両立した事例
ターボコンプレッサー増設でエアー不足を解消
業種:自動車部品工場様
地域:愛知県西三河
工場規模:1,000人
施工規模:710kwターボコンプレッサー増設
工期・体制:3ヶ月
予算:8,000万円
問題点
生産設備の増加により、工場全体のエアー使用量が増大。
既設のコンプレッサーでは供給が追いつかず、エアー圧力不足が発生していました。
その結果、一部設備の動作不良や生産効率の低下につながるリスクがあり、安定したエアー供給の確保が急務となっていました。
改善内容
新たに710kWのターボコンプレッサーをベース機として導入し、既設のインバータ制御スクリューコンプレッサーを補助機として活用。
使用状況に応じて複数台を台数制御で運転する構成に見直しました。
ベース機で安定供給を担い、変動分をインバータ機で調整する構成とすることで、無駄な稼働を抑えながら必要なエアーを確保しています。


お客様の声
エアー不足が解消され、生産設備の安定稼働につながりました。
また、必要以上にコンプレッサーが稼働する状況が改善され、電気代の削減にも効果が見られました。
運用面でも、稼働状況に応じた自動制御により管理負担が軽減され、現場の安心感が向上しています。

以前はインバータ制御のスクリューコンプレッサーが常にフル稼働しており無駄に感じていました。
今は無駄が減って安心です!
コンプレッサー最適化で失敗しないためのポイント
結論として、成功している現場は「全体最適」で設備を考えています。単体設備の更新ではなく、運用まで含めた設計が重要です。
成功ポイント
- 工場規模と使用量に合わせた構成設計
ベース機+補助機の役割分担で効率化 - 負荷変動に対応できる制御方式の採用
インバータ制御で無駄な電力を削減 - 複数メーカーの比較検討で最適機種を選定
仕様・コストのバランスを見極める
よくある失敗・注意点
- コンプレッサーだけ増設してしまう
配管能力不足で効果が出ない - 使用状況を把握せずに選定する
過剰設備や能力不足につながる - 将来の増設を考慮していない
再投資が必要になる
よくある質問
はい、クーリングタワーやエアードライヤー、配管・電気工事まで一括対応できます。設備全体で最適化することで効果が出やすくなります。
可能です。各メーカーの見積書と比較資料を作成し、選定の判断材料をご提供します。
コンプレッサーの規模にもよりますが、大型設備の場合は1年以上前の相談が必要です。早めの検討で選択肢が広がります。
工場ペディア編集部からのメッセージ
エアー設備の見直しは“全体最適”がカギ
コンプレッサーの選定は、単なる設備更新ではなく工場全体のエネルギー効率に直結します。
今回のようにベース機と補助機を適切に組み合わせることで、エアーの安定供給と省エネの両立が実現できます。
また、配管や付帯設備も含めた見直しを行うことで、さらなる効率改善につながります。
電力使用量の削減はCO2削減にも寄与し、カーボンニュートラルへの取り組みとしても重要です。持続可能な工場運営のためにも、今一度エアー設備の見直しを検討してみてはいかがでしょうか?

この記事を監修した人

石井 建作
豊安工業株式会社 営業部営業課 課長
資格:エネルギー管理士、1級管工事施工管理技士、給水装置工事主任技術者、消防設備士甲種1類
得意分野:給排水衛生設備工事
給排水設備、冷却水設備、エアー設備、蒸気設備等の知識に精通。また、プラントにおける熱エネルギー管理について社内やお客様向けの勉強会を行い、教育活動にも携わっている。専門分野は、クーリングタワー、チラー、ポンプ等の冷却水設備工事。主に三河地区の自動車部品工場等の製造業の給排水設備工事及び省エネ・CO₂削減提案を手がけている。




