純水装置の定期点検、日常管理はどうする?
メンテナンスによるメリットや回避できるトラブルを徹底解説

純水装置を安全・安心、かつ効率的に長く使っていくためには、適正な日常管理や定期点検をしてメンテナンスを行うといいですよ。

簡単な日常管理はやっているんですが、前任者がずいぶん前に作った管理表をずっと使っているので、適正かどうかは考えたこともありませんでした。

純水装置は、それぞれの業界や用途に応じて、様々な要求がされる複雑なシステムですが、適正な管理とケアを施していくことで、設備のポテンシャルを最大限に引き出すことが可能です!

目次
  • 膜の交換、メンテナンス周期がわからない
  • メンテナンスのコストを削減したい
  • RO純水装置の回収率を高めて、排水量を軽減したい
  • 純水装置を点検・管理する人材が足りない
  • 必要な部品や消耗品コストが上がっている
  • 長年使用した純水装置の老朽化が心配

ほとんどが当てはまっています!自社で簡単に取り組めることはありますか?

まずは手間をかけずに、簡単な日常点検から始めてみませんか?

純水装置の日常管理は継続できることが大切。これだけはやっておきたいことをご紹介します。

項目内容実施目安
1次側の供給圧力正常範囲内かを目視確認1回/日
2次側の供給圧力正常範囲内かを目視確認1回/日
純水純度正常範囲内かを目視確認1回/日
装置の採水量正常範囲内かを目視確認1回/日
装置付近の水漏れ水漏れがないか1回/日

定期点検と日常管理など適切な保全活動を続けることで、
得られるメリットと回避できるトラブルをご紹介していきます。

純水の安定的な供給

膜洗浄、交換、メンテナンスを行うことで、膜の性能を最適な状態に保つことができ、安定的な水量、水質の供給ができます。

回収率、運転コストの削減

分散剤を使用することにより、回収率50%→70%の純水を確保することが可能となり、排水量を削減できます。

エネルギー効率の向上

装置が最適な状態で動作すると、省エネになり、運転にかかる電力コストを削減できます。

装置の効率的な運用

メンテナンスを行うことで、装置の運用効率を最大化でき、その結果として生産性や品質の向上が期待できます。

信頼性の向上

定期的なメンテナンスにより、純水装置の信頼性が向上し、プロセスや製品の品質が一定に保たれることが期待できます。

長寿命

膜の劣化を防ぐことで、膜の寿命を延ばし、交換の頻度やコストを削減することができます。

バイオフィルムのリスク

長期期間、水の流れがないと、バクテリアが発生する可能性があります。少量でも流れを作るか、薬品での殺菌対策により対応できます。

予期せぬ停止のリスク低減

定期的なメンテナンスや点検により、突発的な故障やトラブルを早期に発見・予防することができます。

環境への影響の低減

故障や不具合が起こると、環境への影響も考慮しなければならない場合があります。メンテナンスを適切に行うことで、このようなリスクを低減できます。

安全性の確保

装置の不具合や故障が生じると、作業員の安全を脅かす場合がある。メンテナンスによって、安全性を確保し、事故や怪我のリスクを低減できます。

定期的にRO膜を洗浄すると、
メンテナンスコスト削減に

定期的にRO膜を洗浄することにより、RO膜の交換頻度サイクルを長くすることができ、メンテナンスコスト削減につながります。

RO膜内に堆積したスラリー、不純物

RO膜のメンテナンス方法

定期的な洗浄目安頻度 1回/6ヶ月~1年
膜は鉄分、有機物、微生物などが堆積することで劣化するため、定期的な化学洗浄やバックウォッシュが必要です。
膜交換目安頻度 1回/2年
使用期間や洗浄の回数に応じて、膜の性能が低下すると交換が必要となります。
通水圧力や透過水質のモニタリング目安頻度 回/期間
性能低下の早期発見や最適な洗浄タイミングを知るためのモニタリングが必要です。

洗浄方法のポイント

膜の隙間に入り込んだスラリー、不純物を洗浄により取り除くのは大変です。エアーを用いて、ファウリングを活用すると、洗浄効果がアップします。

洗浄前
洗浄中

膜の洗浄剤のご紹介

写真は、RO、NF膜専用のアルカリ系洗浄剤です。イギリスのメーカーが開発しており、飲料水規格NSFの取得もしています。ほとんどの有機・無機ファウリングに有効で苛性ソーダによる洗浄よりも洗浄効果を発揮します。

活性炭の再生や交換により、吸着能力が回復!

活性炭の再生や交換により、吸着能力を回復させ、高い除去効率を維持することができます。
使用量からメンテナンス周期を決めて計画的なメンテナンスをお勧めします。

ろ過装置、活性炭装置のメンテナンス方法

再生活性炭の吸着能力が低下すると、再生(再活性化)が必要です
交換再生をしても吸着能力が回復しない場合や物理的な破損がある場合には交換します

豊安工業では70年以上にわたり、工場設備の設置・点検・メンテナンスを行なっています。
工場に合わせて様々な保全管理の方法をご提案しています。

豊安工業では、最新の専用工具や計測器による点検を実施し、必要な部品交換をご提案します。また、水分析によりシステムとしての要求を満たせているかも確認いたします。

Q
装置のメンテナンス周期について教えて下さい。
A

半年に1回の定期点検をお勧めします。少なくとも1年に1回は必ず行うようにしてください。

Q
RO膜のメンテナンスサイクルを伸ばしたいのですが。
A

膜の選定を変更することにより、通常1~2年に1回の取替が、1.5倍に延命できます。

純水装置は、それぞれの業界や用途に応じて、様々な要求がされる複雑なシステムです。
その性能を最大限に引き出し、長持ちさせるためには、メンテナンスがカギとなります。そのため、設備の重要度と必要性に基づいて、メンテナンスや更新の計画をしっかりと立て、スケジュールに組み込むことをお勧めします。

適切なケアを施していくことで、装置の寿命を延ばし、最適なパフォーマンスを維持できます。

この記事が、水処理設備を少しでも改善したい、というあなたの思いを実現するヒントになれば幸いです。

この記事を監修した人

池田 広行

豊安工業株式会社 アクアエンジニアリング部
資格:管工事施工管理技士1級、一級ボイラー技士、ボイラー整備士、危険物取者乙種4類
得意分野:蒸気ボイラー熱源設備、水処理設備全般(ろ過、膜、排水設備)

設備のトータルプランニングや配管工事、そしてメンテナンスに関する業務に豊富な経験を持つ。 カーボンニュートラルの取り組みとして、省エネ機器の導入や、排水設備の適正処理における廃棄物削減、 水資源の有効活用による、環境保護に重点を置いて活動している。 主な取引先は製造業、特に自動車部品加工、ゴム製品、化学工業、非鉄金属製造(ケーブル)、繊維工業、食品加工など。

工場ペディア監修

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