電力使用量を事業部ごとに自動計測!IoT活用で効率的に電気代を削減実例

敷地内に複数の事業部があり、それぞれ事業部が使用した電力が分からなくて困っています。
把握して電気代を削減したいのですが、どうすればいいでしょうか?

各事業部ごとの電力使用量を把握するには、IoTを活用した計測システムの導入がおすすめです!
電力データを正確にリアルタイムで取得できるので、毎月の集計の手間なく、効率的に削減分析ができますよ。

手間がかからないのは良いですね!具体的にどのような工事が必要ですか?

配線工事も不要で簡単に導入できる、ワイヤレスIoTクラウドロガーを使います。
無線でデータ収集ができるので、建物内や敷地内の複数の計測ポイントから電力情報を集められます。

目次

工場全体の電気量が毎月の請求書ベースでしか分からず、事業部単位や設備単位での詳細な使用量は把握できていないことは問題です。
電力使用量削減の取り組みを進めるためには、正確な電力使用の現状を把握することが重要になります。

電力会社の請求書を元に総量を按分して各事業部の使用量を算定する方法では、季節や生産状況によって電気使用量は変動するため、正確な分析には適しません。

事業部ごとの電力消費量が把握できないことのデメリット

  • 事業部への請求根拠があいまいで不公平感がでる
  • 思わぬ大きな電力消費があっても、どこの事業部が原因かわからない
  • 今の手集計による作業が大変

事業部ごとの電力使用量を把握するためには、IoTを活用した計測システムの導入が必須です。
特定の人しか見られないシステムや、システムが使いにくい状況では運用が続かないため、電気を使っている現場が直接操作でき、電力削減の当事者意識を持てるシステムが求められます。

IoT技術を活用することで、現場に負担なく計測や集計ができる仕組みを実現することができます。

導入後は手間がかからず楽に運用ができる

毎月、計測装置からデータを手動で取得する手間がなく、手作業での集計も不要です。

IoTシステムを導入すれば、データはクラウドで処理されるため、日々の運用に手間をかけずに事業部単位や設備単位での電力消費を簡単に把握できます。
手間をかけずに、継続的な運用ができます。

計測は細かく測れば測るほど正確なデータが得られますが、導入コストも相応に大きくなります。
動力や空調、照明といった使用量が大きく、省エネ効果の出やすい部分を重点的に計測するのがオススメです。

現場に合わせた計測システムだから費用対効果が高い!

ワイヤレスIoTクラウドロガーなら、計測と集計に人の手間がかからないため、人件費の削減効果があります。

弊社ではシステム導入前に工場エネルギーの使い方をお伺いし、不要な計測はしないよう、できるだけ必要な箇所に絞りニーズにあわせたシステム導入提案しています。

計測システムを導入することによるメリット

電力使用量の可視化と省エネ効果の向上

  • 正確なデータ取得…事業部ごとに電力計測を行うため、正確な電力使用量を把握
  • 手間とコストの削減…計測と集計、電気代請求にかかる人の手間を削減し、人件費コストの縮小
  • 電気代も削減…リアルタイムで電力使用状況を監視でき、エネルギー消費の無駄を特定、具体的な電気代削減対策が立てやすくなる
  • 運用の継続性…ワイヤレスIoTクラウドロガーは操作が簡単、現場の従業員も簡単に使用でき、システムの利用が広がる

計測システムを導入することによるデメリット

初期コストと運用面での課題

  • 初期導入コスト… システム導入には初期費用がかかり、計測ポイントを増やせばその分コストも上昇
  • 運用にかかる負担…システムを導入後も、運用を現場任せにするだけでは効果を発揮しにくく、継続的な運用サポートが必要
  • データ管理の知識…大量のデータを収集するため、データ管理や分析に関するスキルやリソースが求められる

ワイヤレスIoTクラウドロガーは無線を使ってデータ収集ができるため、建物内や敷地内で計測ポイントが分散していても計測ができます。
無線を使うことで配線工事を省略でき、広範囲の計測は有線型のシステムに比べて価格面でもメリットがあります。計測データはクラウドに保存し、UIでグラフ化されるので、事業部単位や設備単位の電力使用状況を一目で把握することができます。

誰でも簡単!事業部ごとの電力使用量の確認方法

全事業部の合算グラフから
グラフを個別に表示ON・OFF
事業部単独の電力量表示ができます

ある工場では、ワイヤレスIoTクラウドロガーを導入することで、動力や空調、照明の電力使用量を詳細に把握することができました。その結果、電力使用のピーク時間帯を特定し、適切な対策を講じることで、電力使用量の削減に成功しました。具体的には、ピーク時間帯に使用する機器を電力グラフを分析して特定し、不要な設備の運転を控えたり、稼働スケジュールを見直し、エネルギー効率の高い機器に置き換えるなどの対策を実施しました。

金属加工工場での事業部ごとの電力削減対策の取り組み

金属加工工場 経営者様

以前は工場全体の電力使用量を請求書からしか把握できておらず、どの事業部がいつ、どれだけエネルギーを消費しているの検討もつかない状況でした。ワイヤレスIoTクラウドロガーを導入してからは、事業部ごとに電力使用量を詳細に把握できるようになり、いつ・どこで無駄な電気を使っているかわかるようになりました。

導入した後は各事業部のコスト削減意識を高めることができ、省エネ活動に取り組むことで年間の電力コストを15%削減することに成功しました

食品工場での品質維持と事業部ごとの電力管理の最適化

食品工場 品質管理責任者様

当工場では、原料部門や製造部門が冷蔵設備を多数保有していますが、どの冷蔵設備がどれだけ電力を使用しているか状況が分からず、電気代を削減しようにもどこから手を付けていいかわかりませんでした。IoTクラウドロガーを導入することで、各部門の冷蔵設備ごとの消費電力を詳細に記録できるようになり、古い冷蔵設備が思っていた以上に電気代が高いことや、冷蔵設備が工場全体に占める電気代の割合が高いことが判明しました。

古い設備をまだ使えるからと長期間使うのが良いことではないと分かりました。
導入したことで性能の低いものを優先し、計画的に更新するきっかけとなり、工場全体で10%の電力コスト削減を達成できました!

自動車部品工場での電力コストを製品ごとに原単位へ反映

自動車部品工場 工場長様

当工場では異なる製品を作る複数の事業部がありますが、どの事業部がどれだけ電力を使っているか把握する方法がなく、正確な電力コストを製造原価に落とし込めていませんでした。

ワイヤレスIoTクラウドロガーのおかげで電力使用量を事業部個別で把握できるようになり、事業部ごとへの電気代振り分けと、電力コストの正確な原単位への反映ができるようになりました。
さらに発注元から求められるCO2排出量算出にも利用でき効率化につながりました!

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Q
計測システムの導入にはどれくらいのコストがかかりますか?
A

計測ポイントの数やシステムの規模によりますが、無線型のシステムは配線工事が不要なため、有線型に比べてコストを抑えることができます。

Q
計測データはどのように確認できますか?
A

クラウド上のUIでグラフ化されたデータを一目で把握できます。複雑な操作は不要で、画面をクリックする簡単な操作で確認や分析ができます。

Q
IoTシステムの知識がありませんが、相談に乗ってもらえますか?
A

お困り事や相談は遠慮なくご相談ください。お客様のご要望に合わせて、柔軟にIoTシステムをご提案いたします。

豊安工業には、ショールームがあり、実際に「かんたんIoT」などの実機に触れてみることができます。機器が設備や配管に設置されているところを確認したり、画面操作やアラート通知などの体験が可能です。
また、どの設備からIoTをはじめればいいか、省エネ効果を出すにはどうすればいいか、などの相談にも乗らせていただいています。

ショールーム
体験型ショールームのご案内
実際の工業と同じ設備を稼働させて、IoT機器をはじめとした計測装置を動かして体験できるショールームの紹介チラシです。

エネルギー管理の重要性と未来への取り組み

工場で消費されるエネルギーの正確な管理は、コスト削減や環境保護の観点から非常に重要です。特に、複数の事業部にまたがって消費される電力使用量を詳細に把握することは、省エネ対策の第一歩となります。

自動で計測できることで、現場の負担を軽減しながら、効果的で効率的なエネルギー管理が可能になります。SDGsの実現やカーボンニュートラルを目指し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みをしてみませんか?日々稼働する設備の状態をワイヤレス計測とクラウドで把握するワイヤレスIoTクラウドロガーで、設備の無駄を見つけて消費エネルギーの削減や異常の早期発見(予知保全)によるトラブル防止など、さまざまな課題解決に取り組んでいきましょう。

この記事を監修した人

岩田 吉弘

岩田 吉弘

豊安工業株式会社 設計部システム室
資格:第二種情報処理技術者試験、初級システムアドミニストレータ試験
得意分野:IT関連

2012年より遠隔監視システムの導入工事を通じてIoTによる工場管理システムの可能性を発見。2019年からは工場向けIoTソリューションの開発を担当するプロジェクトマネージャーとなり、自動車関連の中小企業の工場の運用を効率化することに貢献している。

工場ペディア監修

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