
もう使っていないラインの蒸気配管が残っているんですが、保温していますし問題ないですか?
ただ、燃料費がじわじわ上がっていて…。

保温していても、蒸気が通っていれば放熱は続きます。
使っていない配管に蒸気が流れていると、その分は丸ごとロスになります!

確かに、不要配管が増えてどこにつながっているか分からない部分もあります。
撤去まで考えたほうがいいのでしょうか?

はい!系統を整理し、未使用エリアを分離して縁切り・撤去まで行うことで、燃料費と安全リスクの両方を下げられますよ。
なぜ“使っていない蒸気配管”が問題になる?
「今は使っていないけど、そのままにしている配管」
現場ではよくある話ですね。しかし蒸気は高温です。通っているだけで熱は外へ逃げ、燃料は消費され続けます。
結論から言うと、未使用配管は撤去まで検討することで、放熱ロスと燃料費を確実に下げられます。
よくある困りごと
- 未使用配管からの放熱ロス
保温していても熱は逃げ、燃料が無駄に使われます - 蒸気漏れ修理対応の増加
使っていない配管ほど点検が後回しになり、漏れが起きやすくなります - 配管が複雑で系統が分かりにくい
不要配管が多いと、本当に必要なラインの把握が難しくなります - 安全面・環境面のリスク
蒸気漏れによる火傷、古い配管ではアスベスト飛散の注意も必要です

蒸気は目に見えにくい分、ロスも気づきにくいです!

燃料費の明細を見ても、どこで使っているか分かりませんからね…。
放置するとどうなる?

- 燃料費・修理費の増加
- 蒸気漏れによる作業者の火傷リスク
- 古い保温材によるアスベスト飛散の懸念
そのうち整理しようと思っている間に、毎日少しずつコストが積み重なっていきます。
蒸気配管撤去で燃料費を削減した事例
40A蒸気配管200mを撤去し大幅削減
愛知県 自動車部品工場様
問題点
工場内に残っていた未使用エリアの蒸気配管に、稼働中の系統から蒸気が供給されていました。実際には使用していないにもかかわらず、常時高温状態が続き、放熱ロスが発生。
燃料費の増加が課題となっていました。配管も複雑で、どこまでが必要か把握しづらい状態でした。
改善内容
現地調査を行い、蒸気使用エリアと未使用エリアを分離。縁切りを実施したうえで、不要な40A蒸気配管200mを撤去しました。
4日間、4人×4日体制で工事を実施。系統を整理することで、今後の保全もしやすい構成に見直しました。

お客様の声
年間燃料削減量7,426㎥/年、削減金額37万円/年、CO₂削減量16,314㎏/年を達成。
「目に見えないロスがこれだけあったとは」と驚かれました。現場からも「配管がすっきりして分かりやすくなった」と好評です。

現地調査を行うことによって、私たちは“本当に使っているか”まで確認します。

そこまで無駄コストが出ていたとは…正直、想像以上でした。
100A蒸気配管40m撤去で漏れも解消
愛知県 自動車部品工場様
問題点
不要配管から蒸気漏れが発生しており、修理対応が繰り返されていました。実際に系統を確認すると、すでに使われていない配管であることが判明。修理を続けるか、撤去するかの判断に迷われていました。
改善内容
系統を詳細に調査し、不要配管であることを確認。100A蒸気配管40mを撤去する提案を行いました。2日間、4人×2日で施工し、約45万円の工事で対応しました。
お客様の声
年間燃料削減量2,911㎥/年、削減金額14万円/年、CO₂削減量6,395㎏/年を達成。
漏れ修理の手間がなくなり、保全負担も軽減。「ヒヤヒヤしながら巡回することがなくなった」と安心の声をいただきました。



修理を続けるより、系統から整理した方が根本解決になります。

以前は蒸気漏れがないか気にしていましたが、今は安心です。
成功する蒸気配管整理のポイント
結論はシンプルで使っていない配管をそのままにしないことです!
成功した現場の共通点
- 配管系統を把握してから判断している
どこにつながっているかを明確にしてから撤去を決定 - 将来の更新計画を踏まえて判断
数年後に必要になる計画がある場合は、範囲を慎重に決めます - 現地調査を徹底
現地調査を行い、最適な計画を立案することが成果につながっています
よくある失敗・注意点
- 将来計画を考慮せず撤去してしまう
- アスベスト含有の可能性を確認せずに工事
1980年以前の配管や古いパッキンは、アスベスト含有の可能性があります。必ず事前確認を行いましょう。

よくある質問
保温していても放熱は発生します。不要配管に蒸気が流れていれば、燃料ロスは確実に発生します。
目安として、50A配管で1mあたり年間約1,266円の削減効果が見込めます。延長が長いほど効果は大きくなります。

1980年以前の配管や古いパッキンは、アスベスト含有の可能性があります。事前調査と適切な対応が必要です。
お役立ちダウンロード資料
工場ペディア編集部からのメッセージ
目に見えない蒸気ロスを減らし、持続可能な工場へ
蒸気は便利なエネルギーですが、同時にロスが見えにくい設備でもあります。今回の事例のように、不要配管を整理するだけで燃料費削減とCO₂削減を同時に実現できます。
これは省エネだけでなく、カーボンニュートラルや持続可能な工場づくりにもつながる取り組みです。
「まだ使うかもしれない」と残している配管があれば、一度立ち止まって見直してみませんか。小さな整理が、大きな改善につながります。


岩田 一希
豊安工業株式会社 プラント管理部1課
資格:2級管工事施工管理技士、給水装置工事主任技術者、第二種電気工事士
得意分野:プラント配管工事
自動車部品製造工場を中心に、配管・配管設備の営業および施工管理を担当。配管および付帯機器の特性理解や適切な機器選定、施工方法の実務知見をもとに監修を行う。




