工場の暑熱対策は“空気の流れ”がカギ!既存空調を活かして製造ラインの熱だまりを改善する方法 

空調は動いているのに、人や設備が密集する製造ラインだけ暑いんです。場所によってかなり温度差があって、現場から改善要望が増えています。

その場合、既存の空調設備に空気の流れを作ってあげると改善されるかもしれません。冷風をさらに送風するイメージです!

ダクトを増やせば解決すると思っていました。

ダクト追加だけでは、逆に全体風量が落ちる場合もあります。既存設備を活かしながら、空気を循環させる方法も検討してみましょう!

目次

工場の暑熱対策というと、「空調設備を増設するしかない」と考える方も多いかもしれません。しかし実際には、空調が動いていても“空気が流れていない”ことで暑さが改善しないケースがあります。 

特に大型工場では、場所による温度差が発生しやすく、ライン周辺だけ熱気がこもることも珍しくありません。 

  • 空調が効く場所と効かない場所がある 
    空気が滞留すると、同じ工場内でも体感温度差が発生します。  
  • ダクト追加だけでは改善しない 
    ダクトフレキ増設によって全体風量が低下する場合があります。  
  • ライン周辺だけ暑い 
    製造設備の放熱や人によって熱がこもりやすくなります。
  • 作業環境が悪化する 
    室温上昇で作業効率低下や疲労増加につながります。  
  • 熱中症リスクが高まる 
    真夏の連続稼働ラインでは特に注意が必要です。 

ダクトを下ろしてもスポット的にしか冷えないし、ライン全体を涼しくすることを目的とするなら風の流れを作り出してあげるのは有効かもしれませんね。

その通りです。既存設備を活かした改善で対応できるケースも多くあります!

業種:自動車部品製造 
地域:愛知県 
工場規模:500人規模 
工期・体制:延べ工数8日・40人程度
予算:1台あたり約50万円程度 
施工規模:ミキシングファン8台設置、ダクト改造、保温(結露防止)振動防止対策

問題点

製造ラインが暑く、現場から改善してほしいという依頼がありました。既存空調は稼働していましたが、空調が効く場所と効かない場所があり、ライン全体で熱がこもる状態でした。特に一部エリアでは空気が滞留し、作業環境の悪化が課題となっていました。 

改善内容

ダクトフレキを増やして対応する方法も検討しましたが、全体風量低下の懸念がありました。そこで、ミキシングファンを8台設置して空気を循環させる方法を採用。 あわせてダクト改造、保温施工、耐震補強も実施し、ライン全体に空気が流れるよう改善しました。 

お客様の声

ライン全体の空気循環量が増え、職場環境が改善しました。これまで熱気がこもっていた場所でも空調機から送られる冷風が届くようになり、該当ラインの体感気温も下がりました。空調設備を新設するのではなく、今ある空調機にひと手間を加えることで職場環境の改善に繋がったので 実施して良かったと感じています。 

工場の暑熱対策では、「空調能力」だけではなく、「空気がどのように流れているか」を確認することが重要です。特に既存設備を活かす場合は、熱だまりや空気滞留の確認が改善効果を左右します。 

  • 空気の流れを事前に確認している 
    熱気の滞留場所を把握してから対策しています。  
  • ダクト追加だけに頼らない 
    全体風量への影響を考慮して改善方法を選んでいます。  
  • 空気循環改善を重視している 
    ミキシングファン活用で温度ムラ対策につなげています。  
  • 既存設備を活かしている 
    大規模更新を避けながら改善しています。  
  • 工事をまとめて依頼している 
    機器選定・設置・ダクト工事・電気工事まで一括対応することで、現場負担を減らしています。  
  • ダクトを増やしすぎて風量不足になる  
  • 一部だけを冷やして温度ムラが悪化する  
  • 熱源設備周辺の空気滞留を見落とす  
  • 空調能力だけで改善しようとしてしまう  
Q
電気工事は必要ですか?
A

電気工事が別途必要になりますが、豊安工業では機器設置から電気工事までまとめて対応しています。

Q
空調機(ダクト)が近くになくても取付可能でしょうか?
A

送風はできますが、空調機からの冷風が供給されない状態のため冷風は送れません。
強めの扇風機のような役割で問題なければ設置可能です。 

Q
設置後のメンテナンスは必要ですか?
A

 一度設置すれば大きなメンテナンスは基本的にありません。ただし定期点検は実施しておくと安心です。

“空調を増やす”前に見直したい空気循環

工場の暑熱対策では、空調設備の能力だけに注目してしまいがちです。しかし実際には、空気の流れを整えることで改善できるケースも多くあります。特に既存設備を活かした改善は、省エネやCO2削減にもつながりやすく、近年は注目度が高まっています。 

また、作業環境改善は熱中症対策だけでなく、生産性向上や人材定着にも関わる重要なテーマです。現場に合った方法を選びながら、持続可能な工場づくりにつなげていきたいですね。 

この記事を監修した人

伊藤 洋陽

伊藤 洋陽

豊安工業株式会社 プラント管理部1課 係長
資格:給水装置工事主任技術者
得意分野:プラント配管工事及び給排水衛生設備配管工事

工場や事務所の改修・修繕・改善工事を中心に、施工管理や配管設備の営業に従事。配管および付帯機器の選定に関する知識を備え、現場での実践力を磨いてきた。特に自動車部品製造工場の工事を得意とし、お客様のニーズに柔軟に対応している。

工場ペディア監修

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