コンプレッサの圧縮熱を捨てるのはもったいない!
圧縮熱を回収して温水熱源として利用しませんか?

最近、ボイラのエネルギーコストが上がっていて困っています。
電気やガスの使用量を何とか減らせないでしょうか?

コンプレッサの廃熱を使って、ボイラの給水を加温することで、燃料消費を削減することができます。

コンプレッサの廃熱でボイラの給水を温められるとは驚きですね!
ボイラ以外にも、プロセスラインでの温水利用もできそうですね。

はい、ボイラ以外の湯水使用設備などのコストカットや、CO₂削減などにも大きな効果が見込めます。
詳しくご説明しましょう。

目次

エネルギー価格の高騰やCO₂削減要請を背景に、工場ではあらゆる設備の“熱”が注目されています。

特に見落とされがちなのが、コンプレッサの“廃熱”。

コンプレッサは空気を圧縮する際に多くの熱を発生させます。
空冷や水冷でその熱を逃がしますが、その際に50℃〜70℃という高温水を得ることができます。

通常は捨てられる熱を再利用すれば、大きな省エネ効果を得ることができます。

コンプレッサが動いているときに出る廃熱を回収して、有効活用するのが「熱回収式電動エアコンプレッサ」です。

エアコンプレッサの稼動中に発生する熱を回収して再利用し、工場の温水製造に活用します。

圧縮熱回収ユニットの仕組み

①捨てていた熱でお湯を沸かして省エネ

従来のコンプレッサは、圧縮時に発生する熱をただ捨てていました。熱回収式電動エアコンプレッサではその熱を回収、温水作りに再利用できるため、ボイラなどの熱源設備の燃料削減につながり、大きな省エネ効果が得られます。

②夏場のコンプレッサのオーバーヒート対策

夏場は外気温度が暑くなるため、空冷式コンプレッサの場合、オーバーヒートで停止してしまうことがあります。
熱回収式電動エアコンプレッサは、廃熱回収時は水冷で運用するため、オーバーヒートリスクを低減させることができます。

※熱回収式電動エアコンプレッサ:37kW出力のVA-750COをご使用想定

  • 時間当たりの都市ガス削減量:回収熱量42kW×3,600s/h÷都市ガス低位発熱量40,800kJ/m3N÷ボイラ効率95%
    =3.9m3N/h
  • 年間都市ガス削減量:3.9m3N/h×6,000h/年
    =23,400m3N/年
  • 年間コストメリット:23,400m3N/年×100円/m3N
    =2,340,000円/年
  • 年間CO2排出削減量:23,400m3N/年×2.23kg-CO2/m3N
    =52t-CO2/年

※都市ガスCO2係数2.23kg-CO2/m3N
(環境省HPより)

温水を効率95%の電気ヒーターで製造した場合

  • 電力換算:回収熱量42kW÷ヒーター効率95%
    =44.2kW
  • 年間電力削減量:44.2kW×6,000h/年
    =265,200kWh/年
  • 年間コストメリット:265,200kWh/年×25円/kW
    =6,630,000円/年
  • 年間CO2排出削減量:265,200kWh/年×0.441kg-CO2/kW
    =117t-CO2/年

※電力CO2係数0.441kg-CO2/kW
(環境省HPより)

熱回収式電動エアコンプレッサは、省エネ設備に位置付けられており、モノづくり系の補助金だけでなく、省エネルギー対策・投資に関する補助金が活用できる可能性があります。

申請には「削減できるエネルギー量」と「省エネ率」を示すシミュレーション資料が必要です。

コンプレッサ廃熱のように、運転条件によって回収量が大きく変動する設備では、実際の運用データに基づいた試算が不可欠です。

そのため、まずは設備の使用状況や稼動パターンを整理し、どの程度の省エネ効果が見込めるのかを定量的に把握することが第一歩となります。

補助金の申請を検討したいですが、他にも老朽化が進んだ機器があって、何から手をつけていいのか…。

まずは、使用量の把握と分析をしてみませんか?
申請に向けた具体的な行動を始める前に、私たちでもお手伝いができます!

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現状の使用状況やコンプレッサの能力をしっかりと把握し、最新の技術や法規制に対応することが重要です。補助金の活用とイニシャルコスト・ランニングコストの比較など詳しく解説しています。

Q
既存のコンプレッサにも取り付け可能ですか?
A

既設機に後付けできるかどうかは、機種や設置環境によって異なるため、導入前に必ず当社(豊安工業株式会社)へ確認してください。

Q
温水が不要な時間帯はどうなりますか?
A

熱回収を自動で停止し、通常空冷運転に自動で切替わります。エアーは安定的に供給し続けます。

Q
熱は具体的に何に使えますか?
A

ボイラ給水の予熱だけでなく、作業場暖房、工程用温水、シャワーや洗浄水、食品・医薬の加温など、幅広い用途での再利用が可能です。

Q
1台だけの導入でも効果はありますか?
A

主力機1台でも十分効果を測定できます。常用負荷が高いところから始めると投資回収が早く、追加導入の判断材料になります。

Q
自社工場で本当に効果が出るか、事前に確認する方法はありますか?
A

導入前に省エネ診断を受けることで、自社の設備に合った熱回収の効果やコスト削減額を事前に把握できます。実際の運転条件に基づいたシミュレーションも可能なので、「導入してみたけど使いこなせなかった」というリスクも防げます。
詳しくはこちらのページで、診断の流れやポイントをご確認ください。

診断メニューの選定方法をまとめた資料です。電気やガス(燃料)の年間使用量を原油換算し合計を計算すると、適切な診断メニューや診断時間がわかります。

熱資源への気づきと再利用が省エネのカギ

コンプレッサの熱は、普段は見落とされがちですが立派な資源です。

CO₂削減のような社会的価値だけでなく、実際の現場にとってはランニングコストの低減、設備の安定稼動、BCP対策といった、具体的なメリットがあります。
うまく活用できれば、投資対効果も高く、今後の設備更新計画やコスト見直しの中核として十分に機能します。ぜひ、身近なコンプレッサの“熱”に気づき、見直してみてください。

この記事を監修した人

池田 広行

豊安工業株式会社 アクアエンジニアリング部
資格:管工事施工管理技士1級、一級ボイラー技士、ボイラー整備士、危険物取者乙種4類
得意分野:蒸気ボイラー熱源設備、水処理設備全般(ろ過、膜、排水設備)

設備のトータルプランニングや配管工事、そしてメンテナンスに関する業務に豊富な経験を持つ。 カーボンニュートラルの取り組みとして、省エネ機器の導入や、排水設備の適正処理における廃棄物削減、 水資源の有効活用による、環境保護に重点を置いて活動している。 主な取引先は製造業、特に自動車部品加工、ゴム製品、化学工業、非鉄金属製造(ケーブル)、繊維工業、食品加工など。

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