コンプレッサーの省エネ対策に!
給油式+オイルバスター®︎でオイルフリー同等のクリーンエアーを供給

現在オイルフリーのコンプレッサーを使ってるんですが、メンテナンスコストが予想以上に高くて……
既存の給油式コンプレッサーの更新を、オイルフリーにすべきか悩んでいます。

そのような場合、“給油式+オイルバスター®︎”の組み合わせがおすすめです。
オイルフリー同等のクリーンエアーを供給できますよ。

オイルフリーじゃなくても、クリーンエアーが得られるんですか?

一度オイルフリーにすると、なかなか給油式に戻せないお客様も多いのですが、クリーンエアーに加え、省エネ性アップとメンテナンスコストダウンも実現できる、今注目の方法です。詳しくご説明しますね。

目次

オイルフリーコンプレッサーは、圧縮空気に油分を含まない構造上、食品や医薬品、精密機器などの現場で広く採用されています。
しかしその一方で、以下のような課題が現場担当者の頭を悩ませています。

  • 導入コストが高額
  • 同出力での吐出空気量が給油式より少ない
  • 省エネ性にやや欠ける
  • メンテナンスコストが高い
  • 設置環境によっては吸い込み空気に油煙等が混入する

オイルフリーコンプレッサーは「クリーンエアーを得られる代わりに、設備投資や運用コストが大きくなる」傾向にあります。

「給油式」と「オイルフリー」、それぞれに明確な特徴とメリット・デメリットがあります。
以下の比較表をご覧ください。

比較項目給油式コンプレッサーオイルフリーコンプレッサー
初期導入コスト安価高額
吐出空気量(同出力)多い少なめ
エネルギー効率良好やや劣る
エアーの清浄度オイル混入リスクあり高い清浄度を確保
主な用途一般製造ライン食品・医療・精密加工など

エアーの清浄度を除いては、給油式の方が導入コストを抑えやすく、モーター出力に対し多くのエアーを発生できるためエネルギー効率が良いです。

メーカー名コベルコ・コンプレッサコベルコ・コンプレッサ
潤滑方法給油式オイルフリー
型式VS37AIVFE640AII-VX
圧縮機軸動力(kW)3737
電圧(V)200200
吐出空気圧(MPa)0.70.7
吐出空気量(m3/min)7.15.4
周囲温度周囲温度:30℃周囲温度:30℃
1分間に1m3のエアを作るために
必要な電力
5.216.85
制御方法InverterInverter
冷却方式空冷空冷

同出力のオイルフリー機に比べ、給油式+オイルバスター®︎の構成は吐出空気量が多く、省エネ効率に優れています。
年間数十万円の電気代削減だけでなく、CO2排出の低減にもつながり、低炭素化やカーボンニュートラルへの選択肢にもなります。

年間稼働日数(日/年)
※仮定
240
日間稼働時間(時間/日)
※仮定
16
年間稼働時間(時間/年)
※240日 年×16時間/日
3,840
電力単価(円/kW)保定
※仮定
25
エアコンプレッサ負荷率
※仮定
100%
年間エア使用量(m3/年)
※5.4㎥/min×負荷率100%×60min/時間×3,840時間/年
1,244,160

※調査データはメーカーカタログ値を参照

削減比エネ(kW/m3N/min)
※6.850(kW/m3N/mm)-5.21(kW/m3N/mm)
1.64
年間削減電力量(kW/年)
※1.64(kW/m3N/mm)×5.4m3N/min×100%×3,840時間/年
34,019
年間削減電力費用(円/年)
※34,019kW/年×25円/kW
850,479 ←24%削減!

給油式とオイルフリーを比較すると、メンテナンス費用は、1年あたり約32万円のコストダウンでしたね。
合わせて、年間電力費用も約24%削減できるんですね!

給油式とオイルフリー式のメンテナンス費用を比較しました。

同等能力のコンプレッサーならメンテナンス費用はそんなに変わらないのでは」と思っているお客様が大半だと思います。実際にはメンテナンスにかかる費用は違います!

メンテナンス費用比較

オイルフリー 37kw(圧縮機2段の場合) 6年間推奨メンテナンス費用

部品1年目2年目4年目6年目(※)トータル
交換必須部品66,410193,170435,4702,756,8103,451,860
交換推奨部品17,84011,61061,810217,910309,170
交換必須部品+交換推奨部品
小計
84,250204,780497,2802,074,7203,761,030

※6年目は、圧縮機やモーターの更新時期を迎えます。交換必須部品が急に増えるため、費用が高額になりがちです。

給油式 37kw 6年間推奨メンテナンス費用

部品1年目2年目4年目6年目トータル
交換必須部品118,560174,180187,650403,640884,030
交換推奨部品7,400123,990273,650505,720910,760
交換必須部品+交換推奨部品
小計
125,960298,170461,300909,3601,794,790

オイルフリー:3,761,030円 – 給油式:1,794,790 = 1,966,240円/6年

ランニングコストのみの比較だと、6年累計で約197万円も安くなりますね!

4年目までは変わらないですが、6年目以降は給油式の方が断然メンテナンスコストが安いですね!
給油式の特徴を活かしながらクリーンエアーも確保できる方法をご紹介します!

オイル混入リスクがあり、オイルフリーのようなエアーの清浄度が確保できない給油式ですが、高性能オイル吸着装置であるオイルバスター®︎を組み合わせることで、給油式でもISO8573-1クラス0等級の高清浄エアーを安定供給できます。

給油式でもオイルフリーの解説画像

これはすごい!
給油式でもオイルフリー級の品質が実現できるのですね!

オイルバスター®︎は、圧縮空気中の残留オイルミストを吸着除去するための装置です。ミクロミストフィルターや活性炭フィルターと組み合わせて使用することで、オイル含有量を限りなくゼロに近づけることが可能です。

ISO8573-1 クラス0の認証

圧縮空気の品質等級規格であるISO 8573-1において、最も高い清浄度を表す等級を取得しており、食品や医療、精密機器業界でも採用実績があります。

TÜV Rheinland(テュフ ラインランド)の認証

TÜV Rheinland(テュフ ラインランド)は、ドイツにある技術的安全と品質評価を専門とした国際的第三者認証機関で、基準が厳格なことで世界中から認められています。

オイルバスター®︎は水気を嫌うため、冷凍式ドライヤーの2次側に設置します。通常、プレフィルターで水滴・大きな粒子を除去し、ミクロミストフィルターで0.01μmまでの微粒子を捕捉、最後にオイルバスター®︎が高性能吸油材で残留オイルを吸着します。この3段構成でオイルフリー同等の清浄エアーを供給します。

プレフィルター+ミクロミストフィルター+オイルバスター®︎を通すと、残留オイルや細菌を除去し、濾過率99.9999%でクラス0等級の清浄エアーを実現

「オイルフリー機は安心だけど、導入コストや電気代がネック…」という方は、給油式+オイルバスター®︎は選択肢の一つです。吐出空気量に対するエネルギー効率が高く、クラス0相当の清浄度も確保できるため、これまでと同等以上の性能を、低コストで実現可能です。

設備の更新を検討するタイミングは、現場の省エネ化・運用コスト見直しの絶好のチャンスです。今までオイルフリーを選んでいた方も、給油式+オイルバスター®︎への切り替えで、より実用的な設備構成に再設計することができます。

すでに給油式コンプレッサーを導入済みで、よりクリーンなエアを求める現場では、オイルバスター®︎の後付けがおすすめです。食品製造など、清浄度が求められる工程のみに局所的に導入することもできます。

オイルバスター®︎の大きな強みの一つが、必要なラインだけに後付け設置できる柔軟性です。
つまり、工場全体をオイルフリー化するのではなく、「ここだけ高清浄エアーが必要」という工程やエリアに局所的に対応することができます。

  • 食品の充填ライン
  • 塗装ブースや光学機器の製造工程
  • 精密測定器周辺の供給エアー
  • オイル混入を嫌う検査装置への供給ライン

こうした場所にだけオイルバスター®︎を設置することで、オイルフリーコンプレッサーを全体導入するよりも大幅なコストダウンが可能です。

また、既設の配管を活用したまま設置できるため、新規の配管工事やライン全体の構成変更も不要
省スペース・短工期での対応が可能です。

導入コストと清浄度のバランスを最適化しながら、各ラインの要求に応じた最適な圧縮空気供給が実現できますよ!

オイルバスター®︎製品取付例
局所オイルフリー対応とエアーライン前提対応

使い続けるとどうしても清浄度が落ちてしまうため、日常点検が必要です。
点検方法はシンプル。オイルミスト検知器や確認窓の目視確認を行います。

オイルバスター®︎のフィルター寿命は、入口の油分濃度や稼働時間によって左右されます。目安としては24か月または12,000時間ですが、油分が多い現場では早期交換が必要になることもあります。

定期的なオイルミスト検知器の測定と、確認窓による目視確認をセットで行うことで、安定した清浄度を保つ説明図

やることが増えるかと思いましたが、基本的なことだけでよくて、かんたんですね。

コンプレッサーの更新は、各種補助制度の対象となる可能性があります。
補助金の活用で初期費用の負担を抑えつつ、導入コストや運用コストを抑えられるので、検討してみてはいかがでしょうか。
ただし、オイルバスター®︎の費用は補助金対象とならない場合があるためご注意ください。

コンプレッサーを
省エネ型モデルに更新する

「省エネルギー化」や「生産性向上」に寄与する設備更新

給油式省エネ型コンプレッサー
+オイルバスター®︎

オイルフリーコンプレッサーの導入を検討していたものの、コスト面で二の足を踏んでいた場合

申請には「削減できるエネルギー量」と「省エネ率」を示すシミュレーション資料が必要です。

コンプレッサー排熱のように、運転条件によって回収量が大きく変動する設備では、実際の運用データに基づいた試算が不可欠です。

そのため、まずは設備の使用状況や稼働パターンを整理し、どの程度の省エネ効果が見込めるのかを定量的に把握することが第一歩となります。

補助金の申請を検討したいですが、他にも老朽化が進んだ機器があって、何から手をつけていいのか…。

まずは、使用量の把握と分析をしてみませんか?
申請に向けた具体的な行動を始める前に、私たちでもお手伝いができます!

コストダウンから省エネまで!まずはHICの「節エネ・省エネ診断」がおすすめ

コストダウンから省エネまで!
まずはHICの「節エネ・省エネ診断」がおすすめ

稼働状況や負荷状況などエネルギーの使用状況を個別機器ごとに”見える化”します。費用のかからない省エネ改善から脱炭素化へ向けたアドバイスなど複数の提案を含めた報告書をご提出いたします。

古くなったコンプレッサーを更新するだけで大丈夫?補助金の利用など更新時に押さえるべき重要なポイントとは

古くなったコンプレッサーを更新するだけで大丈夫?
補助金の利用など更新時に押さえるべき重要なポイントとは

現状の使用状況やコンプレッサーの能力をしっかりと把握し、最新の技術や法規制に対応することが重要です。補助金の活用とイニシャルコスト・ランニングコストの比較など詳しく解説しています。

Q
オイルバスター®︎だけでオイルフリーになりますか?
A

いいえ。
ミクロミストフィルターやプレフィルターと組み合わせることで、ISOクラス0のオイルフリー空気が実現可能となります。

Q
設置場所に制約はありますか?
A

冷凍式ドライヤーの2次側、かつ水滴が混入しにくい位置に設置する必要があります。

Q
食品製造ラインで使っても問題ありませんか?
A

オイルバスター®︎は多数の食品工場で採用されており、厳しい圧縮空気清浄等級基準も満たすことができます。

Q
既設の配管や設備でも導入できますか?
A

可能です。
配管の流れを変更せずにオイルバスター®︎を追加できる場合が多く、大規模な設備改造が必要になるケースは稀です。

Q
うちの工場で本当に効果が出るか、事前に確認する方法はありますか?
A

導入前に省エネ診断を受けることで、自社の設備に合った熱回収の効果やコスト削減額を事前に把握できます。実際の運転条件に基づいたシミュレーションも可能なので、「導入してみたけど使いこなせなかった」というリスクも防げます。
詳しくはこちらのページで、診断の流れやポイントをご確認ください。

オイルバスター®︎の導入メリットから費用対効果、施工実績など全31ページの詳しいご提案資料です。

電気代削減とCO2低減で持続可能な設備運用へ

「いつもの設備更新」が本当に最適な選択かどうか、立ち止まって見直してみませんか?
オイルフリー機の常識にとらわれず、給油式+オイルバスター®︎という新しい選択肢で、設備コスト・電力・メンテナンスをトータルに見直すことができます。エアーラインからのオイル混入が引き起こす製品不良や機器故障を防ぎ、エコで持続可能な工場運営を一緒に目指していきましょう。

この記事を監修した人

池田 広行

豊安工業株式会社 アクアエンジニアリング部
資格:管工事施工管理技士1級、一級ボイラー技士、ボイラー整備士、危険物取者乙種4類
得意分野:蒸気ボイラー熱源設備、水処理設備全般(ろ過、膜、排水設備)

設備のトータルプランニングや配管工事、そしてメンテナンスに関する業務に豊富な経験を持つ。 カーボンニュートラルの取り組みとして、省エネ機器の導入や、排水設備の適正処理における廃棄物削減、 水資源の有効活用による、環境保護に重点を置いて活動している。 主な取引先は製造業、特に自動車部品加工、ゴム製品、化学工業、非鉄金属製造(ケーブル)、繊維工業、食品加工など。

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