
最近は問題なく動いていますが、排水槽は特に点検をしていません。このままでも大丈夫でしょうか?

ポンプやフロートは少しずつ劣化します。汚泥の付着によってフロートが動かなくなると、排水があふれる原因になるため、定期点検と清掃を行っておくと安心です!

故障してから対応するより、定期的に確認しておくことが環境事故の予防につながるのですね。

その通りです!排水槽は普段目にする機会が少ない設備だからこそ、計画的なメンテナンスが安定稼働につながります。
排水槽のメンテナンスが重要な理由
排水槽は普段目立たない設備ですが、工場の排水設備を支える重要な役割があります。そのため、不具合に気付きにくく、「設置してから一度も点検していない」というケースも少なくありません。
定期的な点検と清掃を行うことで、環境事故の予防だけでなく、設備を安心して運用できる状態を維持できます。

よくある困りごと
- ポンプが故障する
経年劣化や異物の影響で排水ができなくなることがあります。 - フロートが汚泥で固着する
フロートが正常に動かず、ポンプが起動しない原因になります。 - 異常に気付くのが遅れる
地下や屋外に設置されていることが多く、不具合を見逃しやすくなります。 - 排水が水槽からあふれる
排水設備が停止すると環境事故につながるおそれがあります。 - トイレや設備が使用できなくなる
排水設備が停止すると工場内の衛生環境にも影響します。

普段見えない設備だからこそ、点検を忘れがちですね。

異常が起きてからでは対応が大変です。計画的な保全を行うことが重要です!
定期点検・清掃で汚水中継槽のトラブルを予防した事例
年1回の点検・洗浄で設備トラブルを予防
業種:自動車部品製造
地域:愛知県
工場規模:約1,000人規模工場
工期・体制:2日間・3人
予算:約50万円
施工規模:1日(8時間)
問題点
排水槽では、ポンプ故障やフロートへの汚泥付着による固着が発生していました。フロートが正常に動作しないことでポンプが起動せず、排水が水槽内に滞留する状態となり、環境事故につながるリスクを抱えていました。普段は設備が正常に動いているように見えるため、異常の発見が遅れやすいことも課題でした。
改善内容
年1回の定期点検と排水槽の定期清掃を実施しました。ポンプの動作確認と点検を行うとともに、排水槽内に堆積した汚泥を清掃し、フロートが正常に動作する状態を維持できるようにしました。設備を定期的に確認することで、故障の予兆を早期に把握しやすくなります。

お客様の声
定期的に点検と清掃を実施することで、普段は確認しにくい設備の状態を把握できるようになりました。排水槽のトラブルによる環境事故への不安も軽減され、設備保全を計画的に進められるようになりました。

作業前

作業後
排水槽を長く安全に運用するためのポイント
排水槽は故障してから対応するのではなく、予防保全の考え方で管理することが重要です。
- 年1回を目安に定期点検・清掃を行う
- ポンプの動作確認を定期的に実施する
- フロートの動きを確認し、汚泥の付着を防ぐ
- 排水槽内の堆積物を定期的に除去する
- 点検結果を記録し、設備状態の変化を管理する
- 「まだ動いているから大丈夫」と判断せず、計画的に保全を行う

よくある質問
はい。工事完了後に点検・清掃内容をまとめた報告書を提出します。報告書をみて、今後のメンテナンス計画をしてください。
本事例では年1回の定期点検と定期清掃を実施しています。設備の使用状況や排水量によって適切な点検頻度は変わるため、設備状況に応じて計画を立てることが大切です。
水中ポンプは、絶縁抵抗値が低下してきた場合、交換を推奨します。
フロートは、汚れの付着具合、フロートの上げ下げの動作確認を行い、反応が鈍くなった場合に交換を推奨します。
工場ペディア編集部からのメッセージ
排水槽は、普段目にする機会が少ない設備です。そのため、異常が起きるまで点検が後回しになってしまうことがあります。しかし、ポンプやフロートの不具合は環境事故や工場運営への影響につながることもあります。計画的な点検と清掃を続けることで、設備の安定稼働だけでなく、環境保全やBCP対策にも役立ちます。将来にわたって安心して工場を運営するためにも、予防保全の考え方を取り入れ、継続的なメンテナンスを行っていきましょう。

この記事を監修した人

大倉 一淳
豊安工業株式会社 プラント管理部2課 係長
得意分野:プラント配管工事、工場新築、改修工事衛生設備
工場のプラント管理や営業に従事。溶剤配管の選定や施工方法の提案に特化し、耐震補強に伴う設備移動やユーティリティー配管の迂回設計にも実績がある。自動車部品製造工場や食品工場での施工管理を通じ、多岐にわたるニーズに応える柔軟な提案力を発揮している。




