古い水配管、内部は錆だらけ?クランプオン流量計で配管を止めずに診断、配管更新・ポンプ最適化へ

水の配管が古くなってきていて、最近流量が足りてない気がします。
ただ、どれだけ流れているのかが把握できていなくて…

それなら、クランプオン流量計を使った現地計測が有効です。
配管を切らずに取り付けでき、現在の使用量を把握できますよ!

配管を止めずに計測できるならありがたいですね。
流量が分かれば、ポンプや配管の見直しもしやすくなりそうです!

まさにその通りです!
流量を知ることは、設備全体の最適化や老朽化診断にもつながります、まずは現状把握から始めましょう。

目次

配管の劣化や設備の見直しを考える際、最も基本的かつ重要な情報が「実際にどれだけ流れているのか」という流量の把握です。

特に古くなった水配管では、錆コブによる閉塞が進行していることもあり、現状の性能を正確に知ることが診断の第一歩となります。

流量を可視化するとコスト削減につながる!?

設備担当者が「感覚的に流れが悪い」と感じたとき、すでに配管内部では問題が進行しているケースが多くあります。
流量を可視化することで、現在の配管能力・ポンプの過不足・将来的な更新計画の指針が得られます。特に既存配管を活かすリプレース計画では、余力を数値で把握することがコスト削減にもつながります。

流量を測定するには「流量計」を設置しますが、その方式には複数の種類があり、工場環境や配管の状況によって最適な選定が必要です。

配管内に設置するタイプ、外付けで済むクランプオンタイプなどが主流でもあります。

クランプオン流量計とは超音波式流量計(クランプオン含む)

  • 外部から取り付け可能で配管を加工せずに設置ができます

クランプオン式は、配管の外側から取り付けて超音波で流量を計測するため、既設設備を止めずに計測できる点が大きなメリットです。

豊安工業株式会社ではハンディタイプのクランプオン流量計を保有しています!
現地にて流量を計測することもできますよ。

工場内でよくあるのが、目に見えない配管内部の錆やスケールによる閉塞です。

これが原因で想定よりも流量が確保できず、ポンプが過負荷運転になるケースがあります。
こうしたトラブルは、事前に流量測定し傾向を掴むことが防ぐポイントとなります。

実は錆で10%近くも配管が閉塞していた実例

配管の外観が問題なく見えても、内側では長年の使用によって錆が蓄積し、水路が狭まっていることがあります。

実際に配管を切断し、体積を計測してみると10%近く配管が閉塞している物がありました。(配管の使用年数はおおよそ25年程)

おおよそ25年程使用している配管の断面

水配管80Aの断面写真

高さ120mmの新品の配管の容量は613ml
高さ120mmの既設の配管の容量は565ml

配管閉塞率は約8%程

水配管100Aの断面写真

高さ150mmの新品の配管の容量は1306ml
高さ150mmの既設の配管の容量は1180ml
(ビーカーによる注水での測定)

配管閉塞率は約13%程

今回の計測では、比較的大きな配管口径でしたが、口径が小さくなるにつれ錆による影響は大きくなると思われます!

口径が小さい配管の錆コブ
Q
流量計の設置には配管を切断する必要がありますか?
A

クランプオン式流量計を使用すれば、配管を切断せず外側から設置ができますので、設備停止も不要です。

Q
流量計はどのような配管に取り付けできますか?
A

主にステンレスや鉄製の配管に対応しており、直管部の長さが確保できる箇所であれば取付可能です。
ただ、塗料がついている場合は剥がす必要があります。

水配管の可視化から始める設備の健全化と最適運用

水配管の流量を把握することは、設備の健全性を保ち、予期せぬトラブルを防ぐ上で欠かせません。特に古い配管では、内部の錆や閉塞が進行していても外からは分からないことが多く、数値での確認が重要です。

クランプオン流量計なら、配管を止めずに短時間で測定ができます
得られたデータをもとに、配管やポンプの状態を見直しすることで、適切な更新や運用判断につながります。

「使えているから大丈夫」ではなく、根拠ある判断のための見える化を始めてみませんか?
設備更新や運用改善の第一歩として、現地での流量診断をぜひご活用ください!

この記事を監修した人

榊原 均

榊原 均

豊安工業株式会社 プラント管理部1課 課長
資格:1級管工事施工管理技士
得意分野:プラント配管工事及び給排水衛生設備配管工事

15年以上にわたり工場や事務所の新築・改修・修繕・改善工事の施工管理を担当。配管設備の設計や営業にも従事し、配管および付帯機器の選定に関する高度な知識と経験を有する。豊富な現場経験を活かし、大規模な工事から細やかな改善工事まで幅広い対応力を発揮している。

工場ペディア監修

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