自動車産業のラインを効率的に!エネルギー供給最適化の配管設計と導入のポイント

新しいラインを立ち上げるにあたり、エアーや工業用水の配管をどこに引けばいいのか悩んでいます。どう進めればいいでしょうか?

まずは、新しいラインの計画を教えてください。
それに合わせて、エアーや工業用水の必要量を確認し、最適な配管の設置を一緒に考えましょう。当社では、現場の状況を確認し、必要なエネルギーを無駄なく供給できるよう、最適な配管プランをご提案できます。また、事前におおよその見積もりもお渡しできます。

なるほど、それなら現状を見ていただき、事前に配管設置を進められますね。
ラインを早く立ち上げたいので、できれば早めの工事をお願いしたいです。

かしこまりました。後の工程も考慮しながら、できる限り早く施工いたします。
新しいラインのエアーや工業用水の流量管理についても、ぜひご相談ください。

目次

自動車産業など多くの工場では、新製品の生産や既存製品の改良に伴い、ラインの再編成や新しいラインの導入が頻繁に行われます。
その際、各生産設備に必要なエネルギー(エアー、工業用水、冷却水、蒸気、LNGなど)を適切に供給するため、配管の設計を見直す必要があります。特に、ラインの停止期間をできるだけ短くするため、限られた期間での施工やラインごとのエアーや工業用水の使用量管理、冷却水設備の設計など、さまざまなニーズに対応してます。

概算見積書の提供既存ラインの再編成や新規ライン導入の時期が未定でも、事前に概算見積書を提供し、予算確保をサポートします。
短納期での施工新ラインの立ち上げを迅速に行うため、最短納期での配管接続を実現する施工方法をご提案します。
使用流量の管理新しいラインのエアーや工業用水配管に流量計を設置し、使用流量を管理するシステムを導入します。
エネルギー使用量の増加対応ライン再編成後のエアー使用量の増加に対応した、エネルギー供給の最適化を図ります。
事前調査による供給経路設計事前調査を実施し、新ラインに冷却水や蒸気が必要な場合、最適な配管の分岐ポイントを設計し、効率的な供給を確保します。
付帯設備の設計クーリングタワーやチラーなど、冷却水供給に必要な付帯設備が工場内にない場合、それらの設備の設計と導入もサポートします。

エネルギー供給の基本は、ラインに必要なエネルギーを効率的に供給することです。供給するエネルギーの種類には、エアー、工業用水、冷却水、蒸気、LNGなどがあり、それぞれに適した配管が必要です。これらのエネルギーは、各設備の運転条件に応じて適切な量を確実に供給することが求められます。

エネルギー供給において重要な要素は、適切な配管の選定と設計です。例えば、エアー配管にはエアフィルターやレギュレーターを設置し、ラインに合わせて圧力を調整する必要があります。また、配管の末端をループさせることで、圧力を均一化することも重要です。冷却水配管では、フィルターや逆止弁を使用して水質管理を行う必要があります。さらに、冷却水設備が不足している場合は、クーリングタワーやチラーの設置も検討することが求められます。

架空エアー、工業用水配管
架空エアー、工業用水配管
冷却水ポンプ
冷却水ポンプ
柱周りエアー配管
柱周りエアー配管
設備立下り冷却水配管
設備立下り冷却水配管
柱周り工業用水配管
柱周り工業用水配管

新ラインの導入や既存ラインの再編成では、エネルギー供給に関するさまざまな問題が発生する可能性があります。例えば、エアーの使用量が増加したり、冷却水の新たな供給経路が必要になったりすることがあります。

エネルギー供給の課題として、既存の配管システムの能力不足や、ライン編成に伴う新たなエネルギー供給の必要性が挙げられます。これらの課題に対しては、事前にエネルギー需要を予測し、適切な対策を講じることが重要です。また、新たなエネルギー供給経路を確保するためには、設計と施工の計画が必要です。

エネルギー供給を最適化するためには、工場の現状を詳しく調査し、ライン編成に合わせたエネルギー供給計画を立てることが重要です。
これには、必要なエネルギーの種類や量を正確に把握し、それに基づいて配管設計を行うことが含まれています。

効果的なエネルギー供給の計画を立てるには、まずライン編成とそこで使うエネルギーを正しく理解することが大事です。
その後、必要なエネルギーの種類や量に基づいて、最適な配管設計を行い、早めにラインを立ち上げるための事前準備も検討します。

実際の計画手順

  1. お客様と打合せ実施後に事前配管調査の実施
  2. 調査内容をもとに見積書を作成
  3. ラインの立ち上げ時期に合わせて工程表を作成
  4. 設備設置前に事前配管の実施
  5. 設備設置後に各設備に配管接続
  6. 通気、通水試運転確認

まずは現状を調査する事が不可欠です!
どの設備にどれだけのエアーや工業用水が必要か事前に把握し、それに合わせた配管設計をする事が必要になります。

自動車生産工場での新ライン導入において、エネルギー供給の最適化が行われた事例を紹介します。

お客様からは、ラインの再編に伴いエアー配管の見直しをお願いしたい。とご依頼を受けました。
新しい生産ラインでは、エアーや工業用水の供給が必要となり、事前調査を行うことにより新ラインの配管を設計し直しました。

この工場では、既存ラインのエアー供給量の増加が見込まれたため、新たなエアー配管の設計が行われました。既設配管の口径が25Aでしたが設備の使用量に対して不足していたために、配管口径を見直し40Aで敷設し直しました。また、配管の末端をループ化する事によりエアーの均一化も実現しました。

自社工場にて事前に配管を加工する事により現場での工事期間を短縮出来たので良かったです。
施工後は、エアーのループ化に伴い各設備に安定してエアーを供給出来るようになりました。

また、エアー流量計の設置によりライン単位での流量を計測し、エネルギーの「見える化」も実現できました。

既設ラインエアー配管
エアー使用量が少ない為にメイン配管は25Aで施工されているが設備が増えた場合は不足する見込み
新設ラインエアー配管
ライン編成が変わりエアー使用量が増えた為にメイン配管を25Aから40Aに変更し末端をループ化へ
エアー流量計
エアー流量計
Q
新しいラインのためにどこからエアーを供給すれば良いでか?
A

設備によってエアー使用量が変わるために詳細な調査と計画が必要になります。
調査を行うことによって最適な箇所より配管を分岐させることができます。

Q
出来るだけ短納期でラインを立ち上げ稼働させたいです。何かアドバイスはありますか?
A

事前の現状調査とライン移設及び新設前の事前配管の設置が効果的です。

Q
工業用水やエアー配管への流量計の設置は可能ですか?
A

はい、工業用水やエアー配管の口径や用途に合わせた流量計を選定し設置まで行います。

Q
配管の口径や冷却水の供給経路はどうすればいいですか?
A

事前に冷却水の使用量を調査し最適な配管分岐ポイントを見極め、効率的な供給を検討します。

Q
クーリングタワーやチラーの設置も可能ですか?
A

冷却水の条件に合わせて、これらの付帯設備の設計と導入もサポートしますのでお任せください。

持続可能な生産活動の実現に向けて

工場の生産ラインにおけるエネルギー供給の最適化は、製造プロセスの効率化やコストダウンに直結します。また、安定したエネルギー供給は、品質向上やトラブルの防止にもつながります。

持続可能な生産活動を実現するためには、エネルギー供給の最適化が欠かせません。
今後も最新の技術情報や改善事例を提供し、皆様の工場運営を全力で支援してまいります。

この記事を監修した人

石井 建作

石井 建作

豊安工業株式会社 第1プラント管理部
資格:エネルギー管理士、管工事施工管理技士1級、給水装置工事主任技術者、消防設備士甲種1類
得意分野:給排水衛生設備工事

給排水設備、冷却水設備、エアー設備、蒸気設備等の知識に精通。また、プラントにおける熱エネルギー管理について社内やお客様向けの勉強会を行い、教育活動にも携わっている。専門分野は、クーリングタワー、チラー、ポンプ等の冷却水設備工事。主に三河地区の自動車部品工場等の製造業の給排水設備工事及び省エネ・CO₂削減提案を手がけている。

工場ペディア監修

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