
電気代が上がり続けていて、省エネを進めたいのですが、コンプレッサー設備は何から見直せば良いのでしょうか?

まず確認したいのは、工場全体のエアー圧力です。必要以上に高い圧力で運転している工場は意外と多く、圧力を適正化するだけでも電力削減につながることがあります!

圧力を下げると設備が動かなくなったり、不良品が増えたりしませんか?

その心配はもっともです。だからこそ設備ごとの必要圧力を調査し、プレ実施で品質や設備動作を確認しながら進めることが重要です!必要な箇所だけ昇圧設備を設置する方法もあります!
なぜコンプレッサー圧力の見直しが省エネにつながるのか

電気料金の削減を考えるとき、まず設備更新を検討する企業も多いですが、既存設備の運用条件を見直すだけで改善できるケースもあります。
特にコンプレッサーは工場全体の消費電力に占める割合が大きく、送気圧力の低圧化は省エネ対策の定番です。
よくある困りごと
- 局所的にエアー圧力不足が発生する
配管距離や圧力損失により、一部設備だけ圧力が不足することがあります。 - 圧力不足対策でコンプレッサー圧力を上げ続けている
一部設備のために工場全体を高圧運転すると電力消費が増加します。 - 昇圧設備の導入コストがかかる
設備費だけでなく、保守や運転コストも発生します。 - 設備ごとの必要圧力が把握できていない
適正圧力が不明なままでは省エネの判断が難しくなります。
放置すると起こりやすい問題
- 電気代の増加
- 設備故障
- 製品不良
- 保全負担の増加
主な解決アプローチ
- エアー配管ルートの見直し
- エアー配管のループ化
- 必要圧力の調査
- ブースターコンプレッサーの活用

圧力不足の設備が一部だけなら、工場全体の圧力を上げなくても良いのですね!

その通りです。必要な場所だけ対策することで、省エネと設備安定運転の両立を目指せます!

局所昇圧で工場全体のエアー送気圧力を低圧化した事例
ブースターコンプレッサーで省エネ改善
- 業種:自動車部品工場
- 地域: 愛知県
- 工場規模:大型工場
- 施工規模:規模による
- 工期:10日程度
- 予算:100万円程度
問題点
お客様は工場全体の省エネを進めたいと考えていました。しかし、一部設備で必要圧力を確保するためにコンプレッサー圧力を高めに設定しており、工場全体としては余分な電力を消費している状況でした。圧力低減を進めると設備停止や品質への影響も懸念され、省エネ施策に踏み切れない状態が続いていました。
改善内容
現場のエアー使用状況を確認し、局所的な圧力不足に対応する方法としてブースターコンプレッサーを設置しました。工場全体の圧力を維持したまま高圧が必要な設備だけを昇圧する構成とすることで、全体の送気圧力を見直せる環境を整備しました。また使用エアー流量からエアー配管の口径UPやループ化など必要になる場合もあるが、本工事では流量に対して配管が太かったため必要がありませんでした。
お客様の声
ブースターコンプレッサーの導入によって、工場全体のエアー圧力を0.15MPa低減できました。これまで高圧運転が必要だと思っていた設備も、実際に調査を進めることで適正な運用条件が見えてきました。省エネ活動を進めるうえでの不安が減り、今後の改善活動にも取り組みやすくなったとの評価をいただいています。

省エネ成功のために押さえたいエアー圧力最適化のポイント
コンプレッサー省エネで重要なのは、単純に圧力を下げることではありません。設備ごとの必要条件を把握し、安全に圧力を最適化することです。
成功した現場に共通していたポイント
- 設備ごとの必要圧力を事前調査している
圧力低減の可否を判断するための基本情報になります。
- プレ実施で品質確認を行っている
不良発生リスクを事前に確認できます。
- 局所的な圧力不足箇所を特定している
全体最適化につながります。
- ブースターコンプレッサーを適切に活用している
必要箇所のみ昇圧することで省エネ効果が期待できます。
よくある失敗と注意点
- 設備調査を行わず圧力を下げる
- 品質確認をせず運用変更する
- ブースターコンプレッサーの保守を怠る
- 増圧設備の定期メンテナンスを実施しない
導入時のアドバイス
- 現場設備の情報をできるだけ集めることが重要です。
- 圧力低減は段階的に実施しましょう。
- 予備品の準備やメンテナンス体制も検討しておくと安心です。
- まずは専門業者へ相談し、改善余地を調査してもらいましょう。
よくある質問
事前にプレ実施を行い、品質への影響を確認しながら進めることが大切です。段階的に圧力を変更することでリスクを抑えられます。
設備ごとの必要圧力を調査したうえで実施しましょう。必要圧力を下回らなければ問題なく運転できるケースも多くあります。
使用条件によりますが、ブースターコンプレッサーは省エネ面で優れるケースがあります。設備構成や必要圧力に応じて選定しましょう。
必要です。ブースターコンプレッサーや増圧弁も定期点検を行わないと故障につながるため、保全計画に組み込んでおきましょう。
工場ペディア編集部からのメッセージ
コンプレッサーの圧力見直しは省エネ改善の第一歩です
コンプレッサーの省エネというと設備更新を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし実際には、現在の運転条件やエアー配管の使い方を見直すことで改善できるケースも少なくありません。
特に工場全体の圧力設定は、一部設備の事情によって必要以上に高くなっていることがあります。
今回ご紹介したように、局所的な昇圧設備や配管の見直しを組み合わせることで、省エネと安定稼働を両立できる場合があります。電気代削減はもちろん、CO2削減やカーボンニュートラルへの取り組みにもつながります。まずは現状を正しく把握し、自社設備に合った改善方法を検討してみてはいかがでしょうか。
この記事を監修した人

仲山 佳丈
豊安工業株式会社 プラント管理部1課 係長
資格:1級管工事施工管理技士、給水装置工事主任技術者、第二種電気工事士
得意分野:プラント配管工事
配管設備の営業や施工管理を中心に、自動車部品製造工場での改修・修繕・改善工事を多く手掛けてきた。配管部材や機器の特性、仕組みに精通し、適切な選定と設計で高い評価を得ている。また、課内で1級管工事施工管理技士の勉強会を主導するなど、後進育成にも取り組んでいる。




